中華DAC恐るべし!AK4497使用の高音質DAC TOPPING D70

その昔、中華デジタルアンプに手を付けた時、その価格に対するパフォーマンスに驚愕したものでした。1万円のパワーアンプは、20万円のAVアンプに搭載されるパワーアンプよりはるかにいい音を出していました。

その後、安価ならではの取り回しの不便さから最終的には手放し、現在は同じデジタルアンプである、PS AUDIO S300というパワーアンプに落ち着いています。

今では、これまで音楽も映画もゲームもすべてAVアンプメインだったのですが、さらに上の音質を目指すべく「DAC」を探しています。DAC選びと、TEAC UD-503にたどり着くまでの過程は別のブログに書いています。

今回手にしたのは TOPPING D70。USB、光、COAXIAL入力と、バランス、アンバランスの出力を持つごくシンプルなDACです。

高い前評判

かの、Audio Science Review では次のページでレビューされています。

https://www.audiosciencereview.com/forum/index.php?threads/review-and-measurements-of-the-topping-d70-dac.7694/

ノイズや歪の計測で非常に精度が高く、ランキングでも上位に分類されています。これは期待できると。

とにかく音がいい

TEAC UD-503でもいい音を手に入れたと思ったのですが、さらにその上を行きました。言葉で表現するのは難しいですが、音の傾向はそのまま、さらに細部の音が表に現れてくるという感じ。ノイズフロアのわずかな差が表れた結果かと思われます。

TEAC NT-503の測定結果がこちらにあります。比較対象がTOPPING D30ですが、ほぼこれと同じような差があるものと思います。

https://www.audiosciencereview.com/forum/index.php?threads/review-and-measurements-of-teac-nt-503-networked-dac.2028/

とにかく安い

Amazonで5万5000円です。同格と思われる国内メーカーの TEAC UD-505 は15万円です。

消費電力が極小

100Vにつないだ電流計で、電源投入後のスタンバイ時で20mA、OPT-inで再生時でも60mAなど、これまでになく電力消費が少ないです。これには困ったことが1つあって、DACとパワーアンプの電源連動に使用していたサンワサプライの電源連動タップが使えなくなってしまったのです。サンワサプライのこのタップはパソコンと周辺機器の電源連動の用途で設計されているようですが、オン・オフを見分ける電流の閾値が100mAと書いてあります。TEAC UD-503の時はこれが使えていたのが、TOPPING D70になって使えなくなりました。電源オン時でも消費電力が100V100mAに満たないからです。これをどう解決したかはまた別のページで紹介します。

 DACというのはそもそも発展途上なのかという疑問

ここまでいい音のDACを探して奔走してきて思うことは、DACというのはそこまで難しいものなのかということです。デジタルで表現された数値を電圧や電流としてプロットするだけだろうと単純に考えるのですが、そこにはデジタルとアナログの間の埋められない溝の深遠な物語、ジッタ処理、そしてハードの実装方法まで複雑な要素が無数に絡んでいることがわかりました。

最近では、DACのチップは、旭化成のAKシリーズ、ESSのESシリーズ、高級ブランドメーカーは独自のFPGA実装などが大筋です。例えば、旭化成のDACは開発が1990年ころで、AKシリーズの AK4490は2014年に入ってからで、最新の AK4499まで5年ほどしか歴史がありません。世代を追うごとに向上しているということは、それはいい意味で発展途上であり、今後も数年単位で、性能、音質が目に見えて変わっていくだろうということが期待できます。そういう意味では、スピーカーやアンプなど長く使えるジャンルと違い、AVアンプと同様に技術変化の速いジャンルでそのスピードにキャッチアップしていくには数年ごとの買い替えサイクルも覚悟しないといけない宿命にあるんでしょう。

参考)

DACを造る“現場の創意工夫”が音に効く、旭化成エレ「AK4497/4493」の裏側https://av.watch.impress.co.jp/docs/topic/1093585.html

AV環境の機材変更しました。

AVアンプ YAMAHA RX-A3060

パワーアンプ Emotiva A-300

スピーカー DALI IKON 6 MK2

 

AVアンプ YAMAHA RX-A3060

パワーアンプ PS Audio S300

スピーカー ELAC FS407.2

 2019年6月

AVアンプYAMAHA RX-A3060とAK4490 DAC搭載TEAC UD-503の組み合わせでピュア2chが幸せになれるかの実験

AVアンプからさらなる高音質を目指してすすむべき道は

かねてから所有の YAMAHA RX-A3060 AVアンプの2ch再生に物足りなさを感じていて、なんとかピュアレベルの2ch再生を組み入れられないかを模索している最中です。

フロント2chを外部パワーアンプにして、スピー���ーも新調したところでしたが、肝心のAVアンプから出てくる音自体に関してアイディアがいくつかありました。つまり、DACとしての役割部分の性能の向上を図れないかということです。

1.Marantz AV8805の導入

現在使用しているRX-A3060を完全に置き換えます。AV8805は価格もさながらAV(プリ)アンプとしては最高峰です。DACはかの有名な AK4490 で、デジタルの再生環境、2chの再生共にグレードアップが期待できます。

問題は、このアンプが50万円近い高額商品であることと、AVプリであるため、サラウンドスピーカーすべてのチャンネルをカバーするパワーアンプを別途用意しなければならない点です。

また、一方で、AK4490採用でありながら、AVアンプというカテゴリの中で、単体の高級DACにどこまで近づけるものかどうかが疑問として残ります。

2.Marantz AV7705の導入

日本ではまだ販売されていないようですが、アメリカではすでに購入できます。DACは AK4458VN とラインナップでは下位のものですが、現在のRX-A3060に乗っている ES9016S よりは期待できます。AVプリですから、後の事情は AV8805と同じになります。

3.YAMAHA RX-A3080の導入

現在の構成のままAVアンプだけの入れ替えなので、手間としては一番楽です。3060→3080で、DACは ES9016S→ES9026PROに進化している点と バランス入力、フロント2chのバランスプリ出力がある点がアドバンテージになります。ただ、やはり、AVアンプのカテゴリの中、2chの再生ででいかほどの向上が見込めるのかは未知です。

4.YAMAHA CX-A5200の導入

RX-A3080よりやや上を狙えるような気がしますが、もともとフロント2chだけを外部パワーアンプにつなげられればいいと思っているので、諸事情はMarantzのAVプリと同様です。3080とDACを含め機能的な差がわずかでありながら、全チャンネルパワーアンプ調達問題があるということで、コストパフォーマンスに説得力が足りません。 

まず旭化成 AK4490 がいかほどかを知りたい

10万円を超える出費の前に、旭化成AK4490のDACチップがいかほどで、どんな傾向を持っているのかを聞いてみたい欲にかられました。そこで、巷で有名な TEAC UD-503 を中古で入手。

試聴の共通な条件

音源はFLACファイルでDLNA経由で同じファイルを UD-503 と RX-A3060で再生させます。UD-503にはChromecastの光出力を使用。これで音源の質としてはほぼ同じ条件で比べられます。RX-A3060はもちろんPURE DIRECTに設定。パワーアンプは PS Audio S300で、UD-503からはXLRバランスケーブルで、RX-A3060からはシールドのRCAケーブルで接続。スピーカーは ELAC FS704 VELAです。音量的にはクラシックは -22dbあたり、POPSなどは-30dbあたりです。

試聴パターンは3つ

パターン1

間違いなく一番いい条件で、いい音質が聴けるはずのパターンです。

パターン2

RX-A3060のアナログ入力を通してプリアンプとして働いてもらうパターン。アナログ信号がAVアンプ内を通過することで幾分か劣化すると思われます。

パターン3

RX-A3060の内部DACで再生する私の従来からの試聴パターンです。

試聴結果

パターン1 > パターン2 ~ パターン3

順当な結果となりました。というか、UD-503のきれいな音を聞いて、YAMAHAの上位クラスのAVアンプのDACがこの程度だったことに驚きと落胆がありました。

こうなると、私が進むべき道は絞られてきました。

1.AVアンプ1本を貫くためとにかくAVアンプの最高峰を目指す。Marantz AV8805路線。UD-503と同じDACを積んでいます。

2.AVアンプで音質を極めるのは諦めて、良質の単体DAC探しの旅に出る。

 

しばらくして、1を諦めさせる出来事、というか事実が判明したため、残る2の道しかないという結論に。これは別ページで語ります。

 

 

 

CD音質のロスレスストリーミングサービス Deezer は確実に高音質!だが月1960円の価値はあるか?

Google Play Music との比較で語ります

当方は長らく Google Play Music の愛用者で、普段は、部屋のオーディオシステムで聴いています。参考までに、その構成は

  • Chromecast Audio(光ケーブル) または Chromecast Ultra(HDMI)
  • YAMAHA RX-A3060 AVアンプ
  • Emotiva A-300 メインアンプ
  • DALI IKON6MK2 フロアスタンドスピーカー

音源の質にもよりますが、Jazzやクラシックで、そこそこいい状態のものであれば、AVアンプの設定は

  • Music Enhancer ON
  • YPAOボリューム ON
  • 音響プログラム Straight

の状態で聴いています。(2chでは風呂と呼ばれるYAMAHAのAVアンプですが、80年代JPOPなど音の細い録音を聴くときに音響プログラムがボリュームと臨場感を加えてくれるものという考えです。)Google Play Musicの音質は MP3 320kbps 相当と言われていますが、総じて音質には満足していました。Googleのサービスは機能的にも充実していて、Androidスマホでのオンライン・オフライン再生、Google ChromecastやChromecast Audioへのストリーミング、ライブラリや、レコメンド、検索機能は秀逸です。

そこで飛び込んできたのが CD音質のロスレス再生を誇る Deezer という音楽サービスです。さっそく、1か月の試聴を申し込みました。

 

Deezer は確かに高音質。その差は低音に顕著に現れる。

Google Play Musicと音質を比較すると、ザラザラした背景が引っ込んでより音像がクリアになっていることにすぐに気が付きます。また、低音域が一番顕著に表れるところで、ベースラインがくっきりはっきりしています。これが圧縮音源と本来のCD音質かと思い知らされる瞬間でした。

ただし、この差がどんな再生環境でも現れるものかどうかは考えてみなければなりません。たとえば、iPhone と AirPods で音楽を聴く場合、音源がどんなに高音質であれ、AirPodsへ無線で転送された時点でAACコーデックの圧縮データに逆戻りしてしまうわけで、CD音質ロスレスサービスで使う意味がそもそもありません。

また重厚なアンプやスピーカー環境ではなく、卓上のミニコンポ、PCの両脇に置いた小さなスピーカーでの再生では、果たして有意な差があるのかも気になります。

音質以外でGoogle Play Music にかなうところは1つもなし

残念ながら、CD音質(後で検証しますが)以外、再生アプリの完成度、検索機能、レコメンド、ライブラリの操作性、音源の数(JPOPはかなりの率で入っていない)で、Google Play Musicにかないません。再生アプリは、かろうじて Chromecastへのキャストしての再生に対応していることで、高音質をそのままに手持ちのアンプやスピーカーで聞くことができます。

Chromecast または Chromecast Audio を通してAVアンプで聴くのがおすすめ

YAMAHAのAVアンプはSpotifyやDeezerなどのストリーミングに対応しており、MusicCastというアプリと連携して、スマホからの操作で音楽を再生することができ��す。ですが、これがなかなか、アプリの操作性はいまいち、ストリーミングとは思えないレスポンスで、再生指示をしてから待たされること数秒~数十秒、GooglePlayMusicになれた人からするととても我慢できない代物でした。

結局のところ、一番お勧めの視聴環境は、スマホ(当方Android)の Deezer から Chromecast か Chromecast Audio キャストすることです。Deezerに関して、Chromecastを通すとHQ(最高音質)再生に対応していないのではないかという情報もありましたが、現状では、HQの再生が可能です。ロスレスのままアンプの DAC へつなぎますから、一番いい条件で聴けることになります。

音質比較表

再生環境とDAC、スピーカーのの組み合わせをいろいろ試してみました。ポイントは、Deezerの高音質とGoogle Play Musicの音質に差がはっきり感じられるかどうかという点です。実際、どちらの音質もかなりいいので、★の数は、あくまで差を段階に分類したものです。また、耳を凝らしてじっと聞き比べても差があるのかどうかわからないものは同点、または気持ち程度の差を+で表してあります。

大まかには次の試聴形態で、

  • AVアンプで最高品質で聴いたもの
  • AVアンプだがBluetoothレシーバーを通したもの(AACや aptXに圧縮される)
  • スマホのイヤホンで聞いたもの(ロスレスだが、AndroidOSのミキサー経由、イヤホンのDAC依存)
  • 卓上のアクティブスピーカーONKYO GX-D90で聴いたもの(aptX Bluetoothレシーバーの光出力)

となります。

GX-D90は1万円台のアクティブスピーカーで光入力があります。aptX Bluetoothレシーバーは HS-BMR002という超小型のDACですが、この光出力を GX-D90 へ送って試聴します。

Sound Source Receiver Amplifier Speaker Score
Deezer(HQ) Chromecast Audio(Optical out) RX-A3060 + A-300 IKON6MK2 ★★★★★
Google Play Music(320kbps MP3) Chromecast Audio(Optical out) RX-A3060 + A-300 IKON6MK2 ★★★★
Deezer(HQ) Bluetooth (AAC on RX-A3060) RX-A3060 + A-300 IKON6MK2 ★★★
Google Play Music(320kbps MP3) Bluetooth (AAC on RX-A3060) RX-A3060 + A-300 IKON6MK2 ★★★
Deezer(HQ) Chromecast Audio(Optical out) - GX-D90 ★★
Google Play Music(320kbps MP3) Chromecast Audio(Optical out) - GX-D90 ★★
Deezer(HQ) Bluetooth(aptX on HS-BMR002) - GX-D90
Google Play Music(320kbps MP3) Bluetooth(aptX on HS-BMR002) - GX-D90
Deezer(HQ) USB-C earbuds - USB-C earbuds ★★+
Google Play Music(320kbps MP3) USB-C earbuds - USB-C earbuds ★★

 

結局のところ、一番最初のオーディオシステムをフルに生かし切った構成で聴いたものしかGooglePlayMusicとの差異は優位に感じられないということになりました。

補足1)

MacOSやWindows上で再生する場合、通常OSのミキサーを通りますから、若干音質のロスが生じます。(特にOSXのミキサーはひどいらしい)Deezerのプレーヤーが対応できるかわかりませんがサウンドデバイスを排他的にオープンできる設定が理想です。また、OSのミキサーを通る場合でも、音声出力のビット数と周波数を24bit/96kHzなどに上げるのも効果的ははずです。

AVアンプをピュアレベルにパワーアップする Emotiva A-300

Emotiva とはアメリカのオーディオブランド

AVアンプとしてはハイエンドであるはずの YAMAHA RX-A3060 を手に入れたものの、メインアンプの音の貧弱さに満足できず、安価で有力な外部パワーアンプを求めていたところ、中華アンプ Indeed TDA7498Eに出会い、それでも DENON の中堅プリメインに勝てないことを知るも、さらにコストパフォーマンスのよいアンプを探していました。そこで、出会ったのが・・・ Emotiva というブランドでした。

Emotiva はアメリカはテネシー州フランクリンにある会社で、安価でありながら高品質のオーディオ製品を開発しています。

https://emotiva.com/

1チャンネルのモノブロックから多チャンネルのパワーアンプ製品、DAC製品、スピーカー、アクセサリなどなどを直販しています。アンプに関しては、いわゆる1つになった、プリメインのラインナップではなく、プリアンプと、ボリュームツマミさえない「パワーアンプ」のセパレートが特長になっています。

また、スピーカーのラインナップは、10万円以下の価格でありながらELACで採用されているようなリボンツイーターである、AMTドライバー(ハイルドライバー、JETドライバーとも言う)が使われている製品があり、音質も含めて気になります。

日本では取り扱うディーラーはありませんが、Emotivaのウェブサイトから直販、あるいは、アメリカの amazon.com からも購入して日本へ直接配送させることができます。※2017年12月現在 A-300 は在庫切れの様子。相当な人気をうかがわせます。

スピーカー製品も気になりますが、今回の注目はパワーアンプです。

BasX シリーズ A-300 はまさにAVアンプのお供のためにあるような仕様

ラインナップの中では後発の BasX という入門クラスのシリーズの一つに 2ch パワーアンプ A-300 があります。主な仕様は

2チャンネル 入力はRCAのアンバランス 150W(8Ω) 300W(4Ω) の出力 スピーカーは 4Ω から対応。 周波数特性 5 Hz to 80 kHz (+ / – 1.8 dB) ダンピングファクターは 500 (8Ω) 12Vのトリガー入力があり、AVアンプ側が対応していれば、電源の連動が可能。 AC電源は 115V 230V の自動認識。(日本の100Vでも一応動作します。)

価格は 399USD (45,000円ほど) 送料別

ボリューム、リモコンなどが一切ないシンプルなパワーアンプです。

Emotiva A-300の英語で書かれたレビュー記事も数少なく、日本語レビューは現在のところネット上で見つけることはできません(2017年11月現在)。

参考)レビュー英語

http://www.enjoythemusic.com/magazine/equipment/1016/Emotiva_BasX_A300_Amplifier_Review.htm

ピュアオーディオの入り口に立った感

当方オーディオの評論家ではないので絶対評価をめくるめく言葉で言い表すことはうまくできません。相対的な評価をあえてするなら手持の YAMAHA RX-A3060 の内蔵のパワーアンプと比べて雲泥の差があるということです。また、しばらく使っていた中華アンプ Indeed TDA と比較しても圧倒的な解像度と安定感があります。

ここに来て具体的に初めて体験できたことをいくつか紹介します。

  • 2ch だけの再生で左右だけでなく、前後左右に広がる音場を感じる  従来(AVアンプだけ、あるいは中華アンプ)では、左右の位置感覚というのはなんとか聞こえていました。例えばボーカルが中央に定位し、楽器がより正確に方向が定まるというのが左右の定位でした。しかし、前後感覚というのは、あまり感じていなかったと気が付きました。ここに来て新たに、前後感覚が加わり、ライブ録音などでは、観衆の拍手が自分自身の横や、後ろにまで広がるのが感じられました。

  • マルチチャンネルの映画で、音のつながりがより自然に感じる  ATMOSとかでない、ただの5.1ch仕様のムービーですが、左右に流れる効果音、爆発などがよりスムーズに流れて聞こえるようになりました。外部アンプの導入はフロントの 2ch だけだったわけですが、結果として、全方位で音の定位感が増したという結果となりました。ピュアよりもAVアンプ派としては、うれしい収穫でもあります。

  • 男性ボーカルの声がさらに中央に定位する  男性と女性では、一般に1オクターブの音程差があり、女性の声の方がより左右の位置感覚がよいように感じます。一方で、男性ボーカルでは、それが不確かになり、場合によっては、左右に散らばって、真ん中から聞こえないこともありました。例えば、具体的に、マイケルジャクソンの声は、比較的高く細いので、真ん中からよく聞こえます。一方で、玉置浩二の声は、低く唸るような声と、ハーフトーンのざらついた高域成分の2つからなっていて、なぜか左右に広がってしまう傾向にありました。これが今回、中央に寄ったということで、より中、低域での音の再現度が向上したことによるのだと思っています。

YAMAHA のAVアンプと相性ぴったり

A-300は Emotiva の中でも、BasXと呼ぶだけあって、入門(あるいはミドル)クラスの位置づけです。ピュアを突き詰めるには、内容的にも、価格設定的にも中途半端なのですが、AVアンプと組み合わせた時に���絶大な付加価値を生み出す潜在力があります。

YAMAHAの AVアンプには電源と連動する 12V のトリガー出力があります。A-300のトリガー入力を使うことで、AVアンプと電源連動して、AVアンプのパワーアンプとして働くことができます。見渡すところ、ミドルからハイエンドのプリメインに、外部から電源連動させる仕組みがあるのは、YAMAHAくらいで、気になっていたDENONのプリメインにはそういった仕組みがありません。それどころか、DENONの最新のラインナップでは、パワーアンプモードが省略されているようで、AVアンプと連機できない方向に向かっているように見えます。

YAMAHA の AVアンプのラインナップのうち、RX-A870以上はプリアウトがあり、外部パワーアンプとして組み合わせることで音質面でグレードアップができることになります。

コストパフォーマンス的には RX-A30x0 1台を買うよりも RX-A10x0 とこの Emotiva A-300 を組み合わせたほうが圧倒的に音質面で得をするのではないかと思っています。

多くのレビューに、「値段の割に」という断りが付いていますが、高級オーディオの領域に一歩踏み出せる1品です。

多チャンネルホームシアターとピュアオーディオの両立は無理と言われても1つで音質も欲張りたい自分がいます。一小市民としては、ネットワークオーディオ、映画などの機能的な部分重視な結果、音質も追求したい一方で、軸足はAVレシーバーにあります。それでも、なるべく安いコストで、良質を求めつつ、機材の占有スペース、消費電力にも気を遣うエコシステムを追及するもので、同じ機能を持つ機材はなるべく2つと持ちたくないと思っています。その点でも、この機種はちょうどいいポジションにありました。

YAMAHA AVアンプ(RX-A3060)に一言いえば

DACにESSの高級チップを採用し、3070 ではついにバランス入力まで備える高機能ぶりでも、最終段であるパワーアンプで音質が台無しになってしまっているのは残念です。

フロント 2ch だけ特別仕様のアンプはだめ?

多くの方が同じではないかと思いますが、ホームシアターを 5.1ch 7.1ch で構成していますが、住宅事情と経済事情でスピーカーは、フロント2chのみが大きいスピーカーで、その他サラウンドスピーカーは、小型のものにしています。一方で、AVアンプは、どこのメーカーも、全チャンネルが同じ仕様で構成されています。理想と建前としてはそれでいいのかもしれません。しかし、映画にしても音楽にしても、真後ろを向いて同じコンテンツを同じ音質で聴こうとは誰も思いません。多チャンネル化のせいで、どうしても1chあたりのコストが限られるのであれば、全体を一定のコストに収めるべく、せめてフロント2chだけでも特別仕様のパワーアンプを積んで、残りは音質傾向をなるべく維持しつつより小さいアンプにするという選択肢があってもよいのではないかと思いました。

いっそ全チャンネルデジタルアンプにしたら?

最近になって、YAMAHAやDENONからD級アンプ(デジタルアンプ)の製品が出てきました。小型ながら、フロアスタンドのスピーカーを鳴らすほどのパワーがあるだけでなく、音質面でも定評です。AVアンプの宿命上、マルチソース、映像処理、WiFiにBluetooth、LANにインターネットなど、1台のPC以上の機能を詰め込み、それに加えて、9chのパワーアンプを従えるというのは、サイズ的にもいっぱいいっぱいであるのは理解できます。デジタルアンプが順調に高音質に成長できるたのであれば、全チャンネルD級のAVアンプがあってもいいのではないかと思います。Pioneerの VSX-S520、ONKYO TX-L50 などマルチチャンネル対応で、デジタルアンプを使った製品がありますが、あくまでローエンドの位置づけで、現在のYAMAHAのAVアンプラインナップと互角に検討できる相手ではありません。

中華アンプの最高峰(のはずの)Indeed TDA7498E が DENON PMA-1500SE に完敗の巻

【環境】

友人宅に、我が方の Indeed TDA7498E を持ち込んで試聴比較しました。

1)YAMAHA WXC-50 => DENON PMA-1500SE => KEF LS50
2)YAMAHA WXC-50 => DENON PMA-1500SE(プリアウト) => Indeed TDA7498E => KEF LS50

音源はまさかの Google Play Music から Bluetooth(AAC)で飛ばしたJPOP。
音源の音質が悪すぎて比較にならないかもしれないと思うところに違いがあったことに大きな差があったことになります。

【試聴】

低音域の安定感とボリュームは両者互角か、もしかするとIndeedのほうがやや優勢かと思うところもありました。しかし、低域から高域にかけてのフラットな安定感と、空間的な表現は圧倒的にDENONの勝でした。空間的に広がる表現は高域成分が優れていることに依っていると思われますが、Indeedの高域成分も実際には雑なものだったと思い知ることになりました。左右の分離については音源が音源だけに、注意して聞くことができませんでしたが、DENONのディスクリートな回路設計から悪いはずもなく不問ということにします。


【結論】

有名メーカーの技術を結集した中堅機種が1万円の中華アンプに負けるはずがないという、順当な結果だといえばそうかもしれません。これまで、私自身中華アンプを持ち上げすぎていた感じもあるので、反省も込めて、ここで、中華アンプの相対的な立ち位置が見えてきたのでまとめてみましょう。

パワーアンプ部分の単純音質比較として結論を先に書けば

YAMAHA AVアンプのハイエンド RX-A3060 < Indeed TDA7498E < DENON PMA-1500SE

定価ベースでみると

¥270,000 < ¥10,000 < ¥90,000

チャンネル単価にすると

¥30,000 < ¥5,000 < ¥45,000

だんだん見えてきましたね。

仮説)Indeed TDA7498E はメジャーなプリメインアンプのチャンネル単価3万円~4.5万円の間の音質である。

例えばYAMAHAのプリメインのラインナップから

A-S501 チャンネル単価 30000
A-S801 チャンネル単価 50000
A-S1100 チャンネル単価 100000

すると、仮説を基にするとIndeedのアンプは A-S501と同等、A-S801には負けるかもしれないかなということが予想されます。

あくまで、一つの見方なので、プリメインアンプをアップグレードする際などの参考までにしてくださいね。

 

オーディオスピーカー用高級オーディオボードの代わりに重石

オーディオボードとは一般にスピーカーなどのオーディオ機器の下敷き、台座で、木製のものから石板まで様々あります。見た目はともかくこれには、音質に関わる重要な役目があります。

  • 低音が締まる、ぼわついていた低音がはっきりする
  • 高音がはっきりと高音質になる
などなど効果のほどが言われていますが、スピーカーに下敷きを入れるだけで音質の変わるからくりはひとえにスピーカーの筐体から出る音・振動をどうやって抑えるかということにつきます。
 
スピーカーのスピーカー以外から出る音を止める
 
スピーカーはコーンの振動が空気に伝わることで音になるわけですが、実際には、振動はスピーカーの裏側の空気から筐体にも伝わり、またスピーカーの枠から直接筐体に伝わり、筐体自身の振動になり、それが再び空気を揺さぶりスピーカー以外から出る音になります。
 
スピーカー自体は、箱に使われる部品や筐体の材料も含めて、そういった振動も込で設計されているものと思います。ただし、スピーカーのスピーカ以外に伝わる振動や音は設置環境にかなり影響されるもので、理想的な設置環境とは、筐体ががっちり、空間的に微動だにしない状態に強固に固定された状態と考えます。
 
音を悪くするスピーカーの振動を2つに区別してみます。

スピーカーから設置床へ伝わる振動

「インシュレーター」と呼ばれるスパイクや、スパイク受けなどの小部品がこれを防ぐ役割を担います。これらは、設置床に対してしっかりグリップすることで、スピーカー自体を揺らさないようにする部品ですが、前提として、「絶対に揺るがない地面」が前提でコンクリートの打ちっぱなしのような床でない、カーペットや、畳、クッションフロア、木のフロアの場合は、スピーカーが肯定されないで、スピーカー自身が振動して振動を逃せないか、振動を床から広く伝えすぎてしまう恐れがあります。

スピーカー自身の振動

たとえ、スピーカーが床から独立して、空中に浮いていたとしても、スピーカーのコーンの振動の反作用として、本体が受ける力が振動となるのは避けられません。筐体を揺らさないようにするためには、力学的には、筐体自身が「無限に重い」か、「無限に重い床に固定」されていればよいことになります。
 
スピーカーに敷く石製の重いオーディオボードは、柔らかい、カーペットや木製フロアリングに代わり、無限に重い床に近づけるための工夫です。履かせるスパイクは床の間がぶれないようにがっちり固める効果があります。
 

ポピュラーな手法に則ればインシュレーターと石製のオーディオボード

石の種類がどうではなく、あくまで物理学に基づけば、重ければ重いほどいいことになります。実際には設置場所がありますから、無限には重くできません。同じサイズであれば、密度の高いもの、なるべく重いものを選択します。
 ブックシェルフ型の小さいスピーカーではなく、フロアスタンド(トールボーイ)型のスピーカーの場合は、その重量に比例するようにより重いものを選択した方がいいことになります。

実はツイーター近傍の制振も意外にも絶大な効果あり

最近体験した驚くべき事実ですが、スピーカーの天面に5kgの鉄アレイを試しに置いてみた時のことです。高域成分が明らかにきゅっと締まったという変化がありました。ボーカルの口の大きさは明らかに中央により小さくなり、トライアングルなどの金属音の定位がよりはっきりして聞こえます。なるほど、高域成分が音の定位に大きく影響するという謂れがこれかと実感した瞬間でした。
私のスピーカーは DALI IKON6MK2 で、リボンツイーターの中堅機種ですが、高級機に施されるピアノフィニッシュのような処理はありません。ピアノフィニッシュは見た目の良さもありますが、剛性を高める意味もあります。重量も、メルセデスベンツよろしくELACのスピーカーのように重量もそれほどなく(15kgほど)木製の筐体ゆえに、効果があったといえるかもしれません。お金を掛けず1ランクアップの収穫でした。
  
 
 
 

YAMAHAハイエンドAVアンプ RX-A3060と中華デジアン Indeed TDA7498E 勝負

私の最終目的地であるYAMAHAのハイエンドAVアンプを入手。この機種自体のレビューは各所にあるので割愛します。YAMAHAの多彩なDSPや採用されているESSのDACなどに関して疑いはありません。特に「YPAOボリューム」なる機能は、実のところはただのイコライザーなのですが、YPAOの自動計測によって、スピーカーごとに、実測値を元���設定され、試聴環境や、スピーカー自身の特性でゆがむ周波数帯域ごとの強弱を逆にかけて補正します。スピーカー配置と部屋が左右対称でなければ、当然、この「イコライザー」のかかりも左右異なった設定になるのですが、これはリスニングポジションで均等に聞こえるようにするための補正です。この機種にして一番衝撃だったのはこの機能でした。

一方で気になるのは、メインアンプ部分の性能です。俗には、AVアンプは単体のプリメインアンプには絶対にかなわないといわれています。これまで、つなぎとして使ってきたデジタルアンプIndeed TDA7498Eを使って比較してみようと思います。

比較試聴条件は、

1. YAMAHA RX-A3060 → DALI IKON6 MK2
2. YAMAHA RX-A3060 (BI-AMP)→ DALI IKON6 MK2
3. YAMAHA RX-A3060 (PREOUT) → Indeed TDA7498E → DALI IKON6 MK2

となります。

音源は、CD相当のFLACのクラシック、Google Play Music(MP3 320kbps相当)で、3060はいわば、ネットワークプレーヤー・DACとして働いてもらいます。アンプそのものの比較のためにピュアダイレクトモードで聞きます。

1と2の比較、以前 RX-V2067 を使ったときはBI-AMPとシングルの場合とで大きな差がありましたが、今回はほとんど差がわかりません。1chのアンプの出力が十分大きいことが効いているのだと思います。ATMOSなどで多チャンネルを楽しみたい場合や、スピーカーの数でチャンネルがあえて余っているということでなければ、BI-AMP構成にする意味はあまりありません。

気になる2と3の聞き比べに驚きがありました。

俗にAVアンプのパワーアンプとしての性能は、プリメイン機と比べて、値段をチャンネル数で割った程度といわれていますので、30万円の3060でいうとだいたい6万円前後のプリメイン機相当とざっくり見積もれます。一方で、中華アンプは超小型で省電力のデジタルアンプ1万円強です。YAMAHAの最高級AVアンプが、まさかこれに負けるわけはあるまいと思いながら試聴しました。が、結果、Indeed TDA7498Eの勝ちでした。

聞き比べてまずわかるのが、左右の分離と定位感で、Indeed 7498Eを通すと明らかに、ボーカルがより中央に寄り、オーケストラの各楽器も位置がはっきりしてきます。Indeed恐るべし。次に、パワーですが、POPSやJAZZではなかなか差がわかりにくいですが、オーケストラでたくさんの楽器が一度にバーッとなっている時などに差が出ます。音階を降りていくコントラバスの音が、定位とアタックをキープしながら移動するのがわかりますが、3060単体では他の楽器に埋もれて、アタックが弱く、だれてしまって聞こえます。デジタルアンプ恐るべし。中高域は7498Eのほうがデジタルアンプよろしく、ややキラキラ気味に感じますが、両者で優劣があるほどではありません。むしろこの程度の差は、YPAOボリュームを使うと吸収されてしまうでしょう。

かつてRX-V2067にIndeed TDA7498Eを接続した時の音と比べてはるかに向上しているのは、AVアンプのDACとしての音質が向上しているためで、7498Eの潜在力がまだまだ残っていたことになります。

奇しくも、YAMAHA最高峰のAVアンプのパワーアンプ部分が1万円の中華アンプに負けてしまいましたので、当分は、RX-A3060に外部メインアンプとしてIndeed TDA7498Eを使用する構成で行こうと思います。拙作の12Vトリガー連動タップはここでも活躍です。

TDA7498Eというチップセットを使った人気アンプには SMSL SA-98EやFX-AUDIO- FX1002A/Jなどがありますが、おそらく、この2機種だったすれば、私は外部メインアンプとして使用しなかったと思います。経験的にこの2機種は、Indeedと比べて左右の分離が悪いので、この点でもってRX-A3060の内臓パワーアンプを置き換えるほどとは思わなかったかもしれません。

唯一Indeed TDA7498Eの欠点は、同チップセットの他製品と同じく、無音時でもかすかなホワイトノイズ(ヒスノイズ?)が出ることです。ノイズのレベルはボリュームによらず一定で、24Vと36Vの電源を使って感じたところでは、電源電圧が上がるとノイズレベルも上がるといったところです。スピーカーの構成、試聴距離で、このノイズが聞こえてしまう環境だとつらいかもしれませんが、少なくとも私の環境の場合は、このノイズは、無視できるレベルです。

中華アンプIndeed TDA7498Eは安価なAVアンプやネットワークプレーヤー製品あるいは、単体のDAC製品と組み合わせて限りなく安く、それでいてピュアに近い高音質を実現する追加パーツとして非常に強力だということがわかりました。

中華デジタルアンプおそるべし(2) Indeed TDA7498E編

TDA7498Eというデジタルアンプ用のICを使った中華アンプには有名どころが3つあります。


 FX-AUDIO- FX1002A (NFJ版FX1002J)
 SMSL SA-98E
 Indeed TDA7498E



前者2つは日本でも人気で、オークションなどでも盛んに取引されています。Indeedの製品は、日本ではほとんどレビューがなく、Amazonでも、オークションでも取り扱いがなく、謎に満ちた一品です。

Indeedが直販しているebayの製品ページ

http://www.ebay.com/itm/NEW2014-Indeed-Audiophile-Quality-Class-D-TDA7498E-160WX2-Stereo-Amplifier-Black-/291079772133

では、ユーザーの声を掲載しています。そのほかのフォーラムでも、同じICチップを使っている他社製品とくらべて「すごい!」という書き込みが見られました。

スカスカの回路

製品の回路基板の画像を見て驚きます。こんなにスカスカでいいの?同じアンプICを使用したFX1002Jと比べると部品点数と密集度が全然違います。ただ、素人考えとして、余計な部品が少ない分だけ、アンプのICの素の性能を色づけなく素直に実装しているのだろうなと思うわけです。

綺麗なシンメトリ

回路のデザインがきれいに対称になっています。アンプICは1つですが、そこから出た音が左右きれいに分かれているのがわかります。左右の分離、定位感に強いのではないかと想像します。

オペアンプがない

FX1002Jはオペアンプを2基つんでおり、交換することで音質の変化が楽しめたりするわけですが、実は音にいろいろな化粧をしているようなもので、スピーカー環境や自分の耳にあったチューニングができるという一方で、原音の忠実度という点では離れてしまうように思います。このIndeedの回路のシンプルさはアンプのICが持つ性能を色づけせずにそのまま発揮してくれるのではという期待を持たせます。(アンプICから出たところに対称に回路が構成されていますがこれがディスクリートオペアンプなのかどうかは小生判別できず)

2本のコンデンサがでかい

FX1002Jにも大きなコンデンサ3300μFが積んでありますが、それを超える大きさ8200μFです。なんとなく、力の余裕を感じます。一方でSA-98Eは大きなコンデンサが1つ、あくまで素人の印象ですが、ここで左右の音が混ざるんじゃない?と勘繰るわけです。

実体験

予想通りの高音質でした。結論を先に言えば、TDA7498Eのほかの製品を頭一つ抜きん出ています。特徴的なのは低音がやや控えめであるが自然で、ベースラインが音階を下がっていくときも膨らんだ感じにならずフラットであるように(あくまで私のスピーカー越しで)感じます。高音域は、ギターやバイオリンの金属弦の摩擦音がリアルに、声の破擦音、場の空気感なども聞こえやすくなっています。当初、俗に言われるデジタルアンプの特性よろしく高域が持ち上がっている印象でしたが、1日ほどエージング(バーンイン)が進むとおとなしくなりました。

一番大きな収穫は、左右の定位感が増したことで、回路基板のデザインから想像していた通りの結果がありました。オーケストラでたくさんの楽器が一斉に鳴っている時でもどの楽器の奏者がどこに座っているかさらによく分かるようになりました。

また音の粒状感というかレスポンスというか制動感、例えば、バスドラのヒットが切れの良い「ドッ!ドッ!」と、より乾いた音に聞こえます。他機種では大げさに言えば「ボン!ボン!」と聞こえていたものです。

電源ONのままDC電源が落ちてもポップノイズが出ない!

最後に気が付いた重要な違いです。

FX1002Jでは、アンプの電源スイッチは、内部のリレー回路と連動していて「ブツッ」という音がスピーカーに出ないように作られています。しかし、アンプのスイッチがオンのまま、ACアダプタの電源供給がオフになると、DC出力の電圧が緩やかに数秒かけて下がるのですが、この時アンプ側は電源の落としどころがわからずポップノイズ防止リレーは働かず(間に合わず)、スピーカーに2~3Vのポップノイズが「ブツッ」と流れてしまうのです。

ところがIndeedのこの機種には、リレーらしきものがなく、電源のオン・オフでも「カチッ」という音がありません。それでいて、アンプ側の電源がオンのまま、ACアダプタの出力が落ちた場合でもスピーカーからブツッという音がほとんど(かすかには聞こえる)ないのです。どうやってそうなっているのかわかりませんが、うれしいおまけでした。

TDA7498E 3兄弟の比較

まったくの素人主観による評価ですが、3機種を比較してみました。

 

Indeed TDA7498E

FX-AUDIO-(NFJ) FX1002J

SAML SA-98E

パワー

★★★

★★★

★★★

低音域

★★★(並み)

★★★(やや過剰)

★★★(やや過剰)

中音域

★★★

★★★

★★★

高音域

★★★

★★★

★★★

左右の分解

★★★

★★

音の解像度

★★★

★★

★★

総合

★★★

★★


中華デジタルアンプおそるべし(1) FX-AUDIO- FX1002J 編

5年前のYAMAHAのAVアンプをはるかに超える


オーディオマニアというにはおこがましい程度のオーディオ好きなのですが、5年前にYAMAHAのRX-V2067というAVアンプを購入して以来特段アップグレードもせず長年来ました。当時のYAMAHAのAVアンプでは3067に次ぐ上から2つ目のクラスの機種でしたからそんなに悪くなかろうと勝手に思い込んできたわけですが、最近再びピュアオーディオに開眼することになり、良質の音に対する欲がむくむくと芽生えてきました。

RX-V2067という機種は、100W級のマルチチャンネルのAVアンプで、DolbyやDTSなどのポピュラーなデコーダーを積んで、DLNAなどネットワーク再生にも対応し、当時も今もマルチタレントなAVアンプです。しかし、昨今のハイレゾブームでハイレゾの音源を再生してもなかなかその良さが実感できずにいたところ、さらに上を目指せる余地があることがわかり、いろいろな設定変更を試みることにしました。

バイアンプ接続 〇

このAVアンプにはバイアンプの設定があり、フロントスピーカーの高域、低域に1チャンネルずつ計4チャンネルを割り当ててパワーを増すことができます。まずは1段階目の驚きがありました。全体に音の圧力が増したように感じました。いまままでスピーカーの本当の力を出し切っていなかったのかと後悔しました。

ピュアダイレクトモード◎

AVアンプ内部のDSPを通さないで純粋なソースを再生するモード。これがまた驚きで、いままで聞こえなかった音が聞こえるようになったのはもちろん、いままでMP3などの劣化音源のせいかと思っていた音が正しく聞こえるではありませんか。AVアンプのDSPを通ることでいかに音が劣化していたかを思い知りました。一つの例は、ベースなどの低い音。E,F,Gあたりの音が、DSPを通ると、極端な話、音程がずれて聞こえるわけです。MP3だから?と思っていたのが間違いで、AVアンプのDSPを通ったことによる劣化だったわけです。

バイワイヤリング?

アンプの1chの出力を枝分かれさせて、スピーカーの高域、低域に二本ずつ計4本のケーブルでつなぐというつなぎ方も勉強しました。文献によると、長いスピーカーケーブルで高域における「位相」のずれが生じるところを比較的低く抑えることができるとのことでしたが、私の耳では実感できず。

この間学んだことは
  • いいアンプといいスピーカーといい音源だと、前後左右、目の前に演奏者がいるような感覚が味わえる。(音の解像度、定位感などのこと)
  • AVアンプのDSPはデジタルデータが様々に加工されて再合成される都合どうしても劣化が避けられない。(DSPの精度性能に依存)
  • 多チャンネルのAVアンプの音質はどう転んでも同価格帯の純粋なプリメインアンプにはかなわない。
となると上を目指すには、20万円以上の高級プリメインアンプを買わないといけないのかと覚悟しました。ところが、実は、デジタルアンプという分野があって、いわゆる「中華アンプ」というジャンルは、格安、省電力、超小型で高級アンプに迫る音質を誇る分野があるという情報を入手しました。

20万円のプリメインに進む前に準備運動がてら、AMAZONなどで評価の高かった1台を購入しました。

FX-AUDIO- FX1002J 1万円弱。

160W級のパワーと、音質の評判は上々でした。AVアンプのプリアウトからデジタルアンプをフロント用のアンプとして接続しました。AVアンプはここでは、DACとして動作することになります。

驚きました。が、その音質については、世の中のブログに数々先輩方がレビューしておられるのでここでは省きます。

FX1002Jはオペアンプの交換ができるようになっており、これも先輩たちに倣ってMUSES8920という1つ500円程度2つを交換したところ、これまた驚きの音質向上がありました。

これまでの経緯をまとめると

AVアンプ 2ch < AVアンプ-バイアンプ < AVアンプ-バイアンプ+ピュアダイレクト <<< 中華デジタルアンプ < 中華デジタルアンプ+オペアンプ交換

このままデジタルアンプを極めるとすると
  • さらに高価な4000円弱もするオペアンプ MUSES01 を試してみたい・・・
  • DACとなっているAVアンプの代わりに、これもネットで話題の中華製DACで再生してみたら・・・
などと欲が膨らみます。