AVアンプからさらなる高音質を目指してすすむべき道は
かねてから所有の YAMAHA RX-A3060 AVアンプの2ch再生に物足りなさを感じていて、なんとかピュアレベルの2ch再生を組み入れられないかを模索している最中です。
フロント2chを外部パワーアンプにして、スピーカーも新調したところでしたが、肝心のAVアンプから出てくる音自体に関してアイディアがいくつかありました。つまり、DACとしての役割部分の性能の向上を図れないかということです。
1.Marantz AV8805の導入
現在使用しているRX-A3060を完全に置き換えます。AV8805は価格もさながらAV(プリ)アンプとしては最高峰です。DACはかの有名な AK4490 で、デジタルの再生環境、2chの再生共にグレードアップが期待できます。
問題は、このアンプが50万円近い高額商品であることと、AVプリであるため、サラウンドスピーカーすべてのチャンネルをカバーするパワーアンプを別途用意しなければならない点です。
また、一方で、AK4490採用でありながら、AVアンプというカテゴリの中で、単体の高級DACにどこまで近づけるものかどうかが疑問として残ります。
2.Marantz AV7705の導入
日本ではまだ販売されていないようですが、アメリカではすでに購入できます。DACは AK4458VN とラインナップでは下位のものですが、現在のRX-A3060に乗っている ES9016S よりは期待できます。AVプリですから、後の事情は AV8805と同じになります。
3.YAMAHA RX-A3080の導入
現在の構成のままAVアンプだけの入れ替えなので、手間としては一番楽です。3060→3080で、DACは ES9016S→ES9026PROに進化している点と バランス入力、フロント2chのバランスプリ出力がある点がアドバンテージになります。ただ、やはり、AVアンプのカテゴリの中、2chの再生ででいかほどの向上が見込めるのかは未知です。
4.YAMAHA CX-A5200の導入
RX-A3080よりやや上を狙えるような気がしますが、もともとフロント2chだけを外部パワーアンプにつなげられればいいと思っているので、諸事情はMarantzのAVプリと同様です。3080とDACを含め機能的な差がわずかでありながら、全チャンネルパワーアンプ調達問題があるということで、コストパフォーマンスに説得力が足りません。
まず旭化成 AK4490 がいかほどかを知りたい
10万円を超える出費の前に、旭化成AK4490のDACチップがいかほどで、どんな傾向を持っているのかを聞いてみたい欲にかられました。そこで、巷で有名な TEAC UD-503 を中古で入手。
試聴の共通な条件
音源はFLACファイルでDLNA経由で同じファイルを UD-503 と RX-A3060で再生させます。UD-503にはChromecastの光出力を使用。これで音源の質としてはほぼ同じ条件で比べられます。RX-A3060はもちろんPURE DIRECTに設定。パワーアンプは PS Audio S300で、UD-503からはXLRバランスケーブルで、RX-A3060からはシールドのRCAケーブルで接続。スピーカーは ELAC FS704 VELAです。音量的にはクラシックは -22dbあたり、POPSなどは-30dbあたりです。
試聴パターンは3つ
パターン1
間違いなく一番いい条件で、いい音質が聴けるはずのパターンです。
パターン2
RX-A3060のアナログ入力を通してプリアンプとして働いてもらうパターン。アナログ信号がAVアンプ内を通過することで幾分か劣化すると思われます。
パターン3
RX-A3060の内部DACで再生する私の従来からの試聴パターンです。
試聴結果
パターン1 > パターン2 ~ パターン3
順当な結果となりました。というか、UD-503のきれいな音を聞いて、YAMAHAの上位クラスのAVアンプのDACがこの程度だったことに驚きと落胆がありました。
こうなると、私が進むべき道は絞られてきました。
1.AVアンプ1本を貫くためとにかくAVアンプの最高峰を目指す。Marantz AV8805路線。UD-503と同じDACを積んでいます。
2.AVアンプで音質を極めるのは諦めて、良質の単体DAC探しの旅に出る。
しばらくして、1を諦めさせる出来事、というか事実が判明したため、残る2の道しかないという結論に。これは別ページで語ります。